徒然なるままに


★秋に想う 2020.10

 

 2期が始まりました.残暑もどこか慌ただしく去っていき,いよいよこの夏の短さを痛感しました(夏季休暇が短かったことも要因?)

 最近,通勤中に河川沿いや道路脇で目に飛び込むヒガンバナの赤を楽しんでいます.個人的には”曼殊沙華”の名前の方が好みです.日高の巾着田が「曼殊沙華の里」として有名であることを昨年知り,今年はどうなるかとホームページを見てがっかり.お祭りの中止は仕方ないのですが,集客を避けるために花を刈ってしまうことにしたそうです.野外での3密がどれほどか,例年の様子を知りませんのであまり言えませんがただ残念に思います.6月にはアジサイの名所で同様の対応がなされていましたが,それも複雑な思いを抱きました.”苦渋の決断”とは件のホームページも記されていましたが…
 ところで「ヒガンバナは生存戦略のために9月頃に咲いて,葉は後から出てくる」のだと知ったのは高校の生物の授業でした.担当のI先生は時折身近な植物を教室に持ち込んでは生物学的な話をして下さいました(それこそ,染色体の話なども).久々にノートを見返してあぁそうだったと思ったことは,ヒガンバナは「種子がない(染色体数が偶数倍ではないため減数分裂ができない)」「落葉樹の下に生えることで冬に葉を伸ばして光合成をするのに都合がよい」などなど.
 時を経て,ありがたくも学生にこういう話をする側になりました.しかし,曼殊沙華を見ると,これまで受けてきた講義がふと思い返されては自身と比較し,教育者としてもまだ要修行だなと思うのです.


★梅雨明けを迎えて 2020.8

 7月があっという間に去ってしまいました.8月になりましたが,本務先ではまだ1期の授業が続きます.あともうひと息です.
 先週,大学構内で見事なヤマユリが咲いていました.茎1本でこの大輪を支えているのだからすごいよなぁ,とつい眺めてしまいます.熊谷キャンパスのすぐ目と鼻の先には国営武蔵丘陵森林公園(通称:森林公園)があり,園内にも「ヤマユリの小径」という一角があるそうです.ヤマユリはそろそろ見頃も終わりのようですが,代わりに見頃となったコリウスの風景は新聞でも取り上げられていました.

 森林公園は比企丘陵に広がる全国初の国営公園です.ポピー畑などなど広大な土地ならではの花畑でも有名です.公園のゲートが4つあることからも敷地の広さが窺えます.とても興味深い場所です,が,宇津川は残念なことにまだ森林公園を訪ねたことがありません(通勤路ではありますが…).今年こそ,と思っていましたが,慌ただしく2期に突入しそうです.早朝の散歩など気持ちよさそうですね…

 いよいよ夏本番を迎えます.大学構内の森や緑に癒しを求めながら,引き続き精進していきます.


★三波石に紫陽花を添えて 2020.6

 

 「このサイトをどれくらい立正大生が見ているかわかりませんが」シリーズ第3弾,6月終わりの熊谷キャンパスです.
 初めて熊谷キャンパスを訪ねた時に印象に残った一角が,ステラ(食堂)の脇にある結晶片岩の置石でした.さすが秩父帯北帯に近いだけのことはあると思い,実習では学生にいつも「秩父に近い大学の学生なら結晶片岩は覚えておこう」と紹介していました.残念ながら,今年はその学生たちもパソコン画面の中です.
 結晶片岩は高圧型の変成作用を受けているため,片理と呼ばれる”薄く剥がれるような”構造と,白雲母をはじめとした変成鉱物で見た目がよく「三波石」という石材名でも知られています(今ひとつ良さの伝わらない写真でしたね.反省).
 紫陽花の色もだいぶ褪せてきました.7月になるのですね.


★サクラからバトンタッチしました 2020.4

 

 このサイトをどれくらい立正大生が見ているかはわかりませんが,入校制限中の熊谷キャンパスの今を少しだけお届けします.
 サクラはソメイヨシノから八重桜系に変わりました.ケヤキやメタセコイアの若葉もとてもきれいです.宇津川の居室もある3号館前では,ハナミズキ(右写真)が満開(からちょっと過ぎたくらい)で結構可憐です.唐突ながら,今日,花を見てちょっと思い出した+思いついたことには…
 昨年の今頃,「自然計測実習」という授業で,植物の観察と同定を行ったときもちょうどハナミズキが見ごろでした.学生に「このピンクとあの白の花はハナミズキだよ」と教えた際,白いハナミズキに驚いた男子学生がいました「え,ハナミズキって薄紅色じゃないんですか?(少し台詞は違うかもですがこんな感じでした)」と.宇津川は「よく”薄紅色”なんてさらっと出てくるなぁ」とちょっと感心したのですが,私の方が世間に疎かったようです.J-POPの歌詞に入っているとか ※保身のために書きますが,その有名な歌はもちろん聞いたことはありました.タイトルは,すみませんでした…
 現在,遠隔授業の準備と対策を進めています.先述の授業も検討対象です.植物の他にも扱うことは多々ありますが,ん~J-POPと絡めた方が植物への関心は高まるかな?(ミニレポートでも書いてもらって…)いや,でも,出題者=宇津川が学生のレポートを読んでもそのJ-POPがピンとこない可能性が高いからちょっと大変かも.無念,やめておきましょう.


★熊谷でも咲きました 2020.3

 

 いつもよりも静かな年度末を迎えています.

 春になった立正大熊谷キャンパスで一番最初に花を開かせるのはステラ(食堂)横のハクモクレンだと思います.大ぶりのふっくらとした白い花弁は,門出の時期,翼に例えられることもありますが,あっという間に散ってしまうちょっと儚い花でもあります.

 ハクモクレンの後を引き継いで華やぐのは大学の正面入り口のシダレザクラのようです(写真).夜間にライトアップされる姿も美しいです(が,写真を撮るのが難しい…).花の密度はあまり高くないため(あまり良くないと思いつつ)樹の下に立つと桜の雨に降られているような気持ちになります.ソメイヨシノはまだ七分咲きというところです.今日は日曜ということもあり,近隣の方々が構内を散策されている様子も見られました.学生(特に新入生)の目にも映るとよいのですが…

 心静かに桜を愛でながら,新学期のために英気を養っておこうと思います.

 

大学近くの川沿いで.日陰でも目立つ赤です.

ヤマユリ奥の建物は1号館(ゲートプラザ)

各種事務室ほか,就職支援のコーナーもあります.ここで授業を受けることも.

薄紅色と白色のハナミズキ

奥のクリーム色が3号館(地球環境科学部棟)